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更新日:2026-11-04
結論:開業届は「開業した年分の確定申告期限まで」に、所轄の税務署へ出します
- 開業届の正式な名前は「個人事業の開業・廃業等届出書」です(国税庁「個人事業の開業届出・廃業届出等手続」)
- 提出期限は「事業の開始等の事実があった日の属する年分の確定申告期限まで」と案内されています(タックスアンサーNo.2090)
- e-Taxで出すことも、書面で作って税務署に持参・送付することもできます
- 青色申告をしたい人は、開業届とは別に「青色申告承認申請書」が必要で、期限も別です。自分のケースは国税庁の情報を確認するか、税務署・税理士に相談しましょう
ひとことで言うと
開業届は、「個人で事業を始めました」と税務署に知らせる書類です。
書く内容は、名前・住所・マイナンバー・職業・開業日・事業の内容などです。
青色申告で税金の計算を有利にしたい人は、「青色申告承認申請書」も一緒に考えておきましょう。
この記事の信頼性
- 情報源
- 国税庁 タックスアンサー(No.2090・No.2070・No.2020)、国税庁「個人事業の開業届出・廃業届出等手続」「所得税の青色申告承認申請手続」、開業・廃業等届出書の「書き方」(記載要領)
- 情報の確認日
- 2026-11-04(タックスアンサーは「令和8年4月1日現在法令等」)
- 掲載方針
- 国税庁が公表している内容だけをまとめています。税金の個別の判断は扱いません
目次(10項目)
開業届とは?誰が出す?
国税庁の「個人事業の開業届出・廃業届出等手続」では、開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)について、次のように案内されています。
| 項目 | 国税庁の案内 |
|---|---|
| どんな手続き? | 新たに事業を開始したとき、事業用の事務所・事業所を新設、増設、移転、廃止したとき、または事業を廃止したときの手続き |
| 出す人 | 新たに事業所得、不動産所得または山林所得を生ずべき事業の開始等をした人 |
| 提出先 | 納税地を所轄する税務署長 |
| 根拠 | 所得税法第229条 |
この表の見方:同じ用紙で「開業」「廃業」「事務所の新設・移転など」の届出をします。始めるときは「開業」の欄を使います。
言葉のメモ:
- 個人事業主:会社(法人)をつくらずに、個人で事業をしている人のことです。
- 事業所得:商売やサービスなど、事業から生じる所得です。
- 納税地:税金の手続きをする場所のことで、ふつうは住所地です。用紙では「住所地・居所地・事業所等」から選んで書きます。
- 所轄税務署:自分の納税地を担当している税務署です。国税庁のホームページで調べられます。
開業届の提出期限
開業届の提出期限は、タックスアンサーNo.2090と、手続の案内ページで次のように書かれています。
| 項目 | 国税庁の案内 |
|---|---|
| 提出期限 | 事業の開始等の事実があった日の属する年分の確定申告期限まで |
| 期限が土・日曜日・祝日等の場合 | これらの日の翌日が期限 |
| 確定申告の期限(参考) | 原則として、その年の翌年3月15日(No.2020) |
この表の見方:たとえば、ある年に事業を始めた場合は、「その年分の確定申告の期限」までに開業届を出す、という意味です。確定申告の期限は原則として翌年3月15日ですが、年によって日付がずれることがあるため、国税庁の発表で確認してください。
開業届の「書き方」(記載要領)にも、この届出書は「事業の開始、廃止等の事実があった日の属する年分の所得税の確定申告期限までに納税地を所轄する税務署長に提出」と書かれています。
開業届の書き方
国税庁の手続の案内ページでは、用紙「個人事業の開業・廃業等届出書」(PDF)と「記載要領」が公開されています。用紙の主な記入欄をまとめると、次のとおりです。
| 記入欄 | 書く内容 |
|---|---|
| 提出先・提出日 | 提出する税務署名と、提出する日 |
| 納税地・住所地等 | 「住所地・居所地・事業所等」の区分と、その所在地 |
| 氏名・生年月日・マイナンバー | 本人の情報(マイナンバーは12桁) |
| 職業・屋号 | 職業と、屋号(お店や事業の名前)がある場合はその名前 |
| 届出の区分 | 開業の場合は「開業」に「1」を記入 |
| 所得の種類 | 不動産所得・山林所得・事業(農業)所得から当てはまるものにチェック |
| 開業・廃業等日 | 事業を始めた日 |
| 開業に伴う届出書の提出の有無 | 「青色申告承認申請書」と、消費税の「課税事業者選択届出書」を出すかどうか |
| 事業の概要 | できるだけ具体的に書く |
| 給与等の支払の状況 | 専従者・使用人の人数、給与の定め方、税額の有無(人を雇う場合) |
この表の見方:上の5つは本人と届出の基本情報、下の5つは事業の内容です。人を雇わない場合は、「給与等の支払の状況」は当てはまらないことがあります。迷ったときは、記載要領を見るか、税務署に確認してください。
記載要領に書かれている注意点:
- 届出書を出すときは、マイナンバー(12桁)の記載と、届出をする人の本人確認書類の提示(または写しの添付)が必要です。
- 届出書の控えを保管する場合は、控えにマイナンバーを書かない(複写で控えを作るときは、マイナンバーの部分が複写されないようにする)など、取り扱いに注意するよう案内されています。
言葉のメモ:
- 屋号:事業で使う名前(お店の名前など)のことです。
- 青色事業専従者:青色申告者と生計を一にする家族で、その事業に専ら従事している人です(No.2070)。
開業届の出し方(e-Tax・持参・送付)
| 出し方 | 国税庁の案内 |
|---|---|
| e-Tax | パソコンからe-Taxソフトで届出書を作成し、e-Taxで提出 |
| 書面(持参) | 書面で作成して、所轄税務署に持参 |
| 書面(送付) | 書面で作成して、所轄税務署に送付 |
この表の見方:e-Taxを初めて使う人は、利用者識別番号を取得する必要があると案内されています。e-Taxで提出する場合は、本人確認書類の提示や写しの添付は不要です。
-
手順1
国税庁の「個人事業の開業届出・廃業届出等手続」のページで、用紙と記載要領を確認する
-
手順2
氏名・マイナンバー・開業日・事業の概要などを書く
-
手順3
青色申告をしたい人は、「所得税の青色申告承認申請書」も用意する
-
手順4
e-Taxで提出するか、書面を所轄税務署に持参・送付する
-
手順5
出した届出書の控えを保管する(マイナンバーの扱いに注意)
税務署の窓口について、手続の案内ページでは次のように案内されています。
- 税務署の総合窓口の受付時間は、令和8年10月1日から、全ての税務署で原則として午前9時から午後3時までです。
- 受付時間外でも、開庁時間内(8時30分から17時まで)であれば手続きはできますが、できるだけ受付時間内に来るよう案内されています。
- 土曜日・日曜日・祝日と年末年始(12月29日から1月3日)は、執務を行っていません。
青色申告承認申請書との関係
開業届と青色申告承認申請書は、別の書類です。青色申告をしたい人は、開業届とは別に「所得税の青色申告承認申請書」を出す必要があります。
| 区分 | 青色申告承認申請書の提出期限 |
|---|---|
| 原則 | 青色申告書による申告をしようとする年の3月15日まで |
| その年の1月16日以後に新たに事業を開始した場合 | 事業開始等の日から2か月以内 |
この表の見方:タックスアンサーNo.2090と、国税庁の「所得税の青色申告承認申請手続」の案内です。開業届の記載要領でも、1月15日までに開業した場合は「その年の3月15日」、1月16日以降に開業した場合は「事業を開始した日から2か月以内」と書かれています。期限が土・日曜日・祝日等に当たる場合は、その翌日が期限です。相続で事業を引き継いだ場合など、ほかのケースは国税庁のページで確認してください。
- 1開業事業を始める
- 2開業届その年分の確定申告期限までに「個人事業の開業・廃業等届出書」を出す
- 3青色申告承認申請書1月16日以後の開業なら、開業日から2か月以内に出す
- 4記帳1年間の取引を帳簿につける
- 5確定申告原則として翌年3月15日までに申告する
青色申告承認申請書について、国税庁の案内(所得税の青色申告承認申請手続):
- e-Taxソフト(WEB版)の「マイページ」から申請できます。スマートフォン・タブレット・パソコンから使えると案内されています。書面で作って持参・送付することもできます。
- 青色申告の承認を受けようとする年の12月31日(その年の11月1日以降に新たに業務を始めた場合は、翌年の2月15日)までに処分の通知がなかったときは、承認されたものとみなされます。
- 家族に給与を払って必要経費にしたい人は、「青色事業専従者給与に関する届出書」も必要です。期限は、必要経費に算入しようとする年の3月15日まで(その年の1月16日以後に開業した場合などは、その日から2か月以内)です(No.2090)。
青色申告の控除(65万円・55万円・10万円)の条件は、青色申告の65万円控除の条件にまとめています。
開業したときに検討するほかの届出
タックスアンサーNo.2090では、新たに事業を始めたときの代表的な届出書が紹介されています。人によって必要なものが違います。
| 届出書 | どんなとき? | 提出期限など(No.2090) |
|---|---|---|
| 給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書 | 給与を支払う事務所などを開設したとき | 開設の事実があった日から1か月以内 |
| 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書 | 給与の支給人員が常時10人未満で、源泉徴収した所得税を年2回にまとめて納めたいとき | 随時(原則として、提出した日の翌月に支払う給与等から適用) |
| 所得税の棚卸資産の評価方法・減価償却資産の償却方法の届出書 | 評価方法・償却方法を届け出るとき | 事業を開始した日などの属する年分の確定申告期限まで |
| 消費税課税事業者選択届出書 | 免税事業者が課税事業者になることを選ぶとき | 原則、適用を受けようとする課税期間の初日の前日まで(事業を開始した日の属する課税期間などの場合は、その課税期間中) |
| 適格請求書発行事業者の登録申請書(国内事業者用) | インボイス(適格請求書)を発行できる事業者になりたいとき | 免税事業者は、登録希望日(提出日から15日以降の日)を書いて提出(事業を開始した日の属する課税期間などの初日から登録を受けたい場合は、その課税期間中) |
この表の見方:上の3つは所得税・源泉所得税、下の2つは消費税の届出です。人を雇わない人や、インボイスを発行しない人には関係しないものもあります。No.2090では、都道府県税事務所・年金事務所・労働基準監督署などにも届出が必要になる場合があるため、各行政機関に確認するよう案内されています。
インボイスの登録の手順は、インボイス登録申請のやり方で解説しています。
開業届の記載要領には、次のお知らせも書かれています。
- 事業所得・不動産所得・山林所得を生ずべき業務を行う全ての人(申告の必要がない人もふくむ)は、記帳と帳簿書類の保存が必要です。
- 1月1日から6月30日までの期間(特定期間)に開業し、その期間の課税売上高が1,000万円を超えた場合(給与等支払額の合計額で判定することもできます)は、開業した翌年に消費税の課税事業者になります。この場合は「消費税課税事業者届出書(特定期間用)」を速やかに出すよう案内されています。
確定申告をソフトで作るなら
開業したあとは、1年間の取引を記帳して、確定申告をします。申告書は国税庁の確定申告書等作成コーナーでも作れます。記帳から申告書づくりまでを、会計ソフトで行う方法もあります。料金・機能は各公式サイトで確認してください。
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2つのサービスの比べ方は、freeeとマネーフォワードの比較にまとめています。マネーフォワード クラウド確定申告については、マネーフォワード クラウド確定申告の解説も参考にしてください。確定申告で用意する書類は、個人事業主の確定申告に必要な書類で解説しています。
よくある質問(FAQ)
Q. 開業届は、開業から1か月以内に出さないといけないのですか?
A. 2026-11-04時点の国税庁の案内(タックスアンサーNo.2090・手続の案内ページ・記載要領)では、開業届の提出期限は「事業の開始等の事実があった日の属する年分の確定申告期限まで」とされています。ただし、青色申告承認申請書は別の期限(1月16日以後の開業なら開業日から2か月以内)なので、青色申告をしたい人は早めに準備しましょう。
Q. 開業届と青色申告承認申請書は、一緒に出せますか?
A. 別々の書類ですが、どちらも納税地を所轄する税務署長に出します。開業届の用紙には、「青色申告承認申請書」を出すかどうかを書く欄があります。
Q. 開業届は、e-Taxで出せますか?
A. 出せます。国税庁の手続の案内ページでは、パソコンからe-Taxソフトで届出書を作成し、e-Taxで提出するよう案内されています。書面で作って、持参または送付することもできます。e-Taxを初めて使う人は、利用者識別番号の取得が必要です。
Q. 自分が開業届を出す必要があるか分かりません。
A. 事業の内容や所得の種類によって変わります。この記事は、国税庁の公表内容をまとめたものです。自分のケースについては、国税庁のホームページで最新の情報を確認するか、税務署や税理士に相談してください。
情報源
- No.2090 新たに事業を始めたときの届出など(国税庁 タックスアンサー)(確認日:2026-11-04)
- 個人事業の開業届出・廃業届出等手続(国税庁)(確認日:2026-11-04)
- 個人事業の開業・廃業等届出書 記載要領(国税庁・PDF)(確認日:2026-11-04)
- 個人事業の開業・廃業等届出書(国税庁・PDF)(確認日:2026-11-04)
- 所得税の青色申告承認申請手続(国税庁)(確認日:2026-11-04)
- No.2070 青色申告制度(国税庁 タックスアンサー)(確認日:2026-11-04)
- No.2020 確定申告(国税庁 タックスアンサー)(確認日:2026-11-04)
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